漢方的な考え方

自然治癒力

子供の頃、父親が忙しい関係で、私はお祖父ちゃんに遊んでもらっていました。畑や川や山といろんな所に連れてもらったものです。その時よく転んで擦り傷をしました。そうすると、きまってお祖父ちゃんの台詞は、『唾塗っとき、治るから・・・』 でした。実際、唾を塗っておいたらいつの間にか治ってしまったものです。

ところが悲しいことに、歳を取って大人になったら、こうはいかないのです。傷をしたら、その傷口がなかなか塞がらないのです。傷薬を塗っても治るまでに日数がかかってしまいます。

これがいわゆる、自然治癒力の低下です。自分の病気を治そうとする力、細菌に打ち勝つ力、傷口を修復する力が相当弱っているのです。

風邪でも同様です。ここ何年間か風邪を引いたことがないという人、引いてもすぐに治る人、引いたらこじらせて長引く人、仕事があるので、風邪を引いても休めない人・・・ いろいろですが、どうしても年齢と共に、回復までに時間がかかるようになってきます。

こんな時に幸いにして、漢方には補剤というものがあります。四君子湯六君子湯補中益気湯十全大補湯といった漢方薬です。

こうした補剤を摂取しておくと、消化吸収力がアップし、自然治癒力が高まります。ウィルスや細菌といった外敵が侵入した時、私たちの体にはその様子を偵察したり、攻撃したりして、体を守るシステムが備わっています。
しかし、交戦中に幾分私たちの体も傷んでしまうのです。そういった場合は速やかに、その箇所を修復しなければ病気になってしまいます。このような時、補剤を取ってパワーを蓄えておくと、こういったシステムも正常に働きます。傷んだ箇所に栄養を速やかに送り込んで修復もうまくいくのです。

自然災害に例えると、台風が来た時、消防署の方や市役所の方が動きやすいシステムを作っておかなければならなりません。堤防が決壊しかけたら、速やかに土嚢を積み上げて修理しなければいけません。これと同様です。

補剤には病気から体を守る力=自然治癒力を高める働きがあります。漢方をうまく活用して健康を維持したいものです。

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