漢方的な考え方

脾胃

A子さんの食事は以下のようなものです。
朝は大豆の粉にフルーツを練りこんでバー状にしたもの。昼は会社の近くのコンビニでカップヌードルのようなもの。夜はトーストとちょっとしたサラダ。

まったくご飯系がありません。そしてとうとう低体温になられました。鼻水もよく出るようになり、気分も‘うつ’になって、漢方相談を求めてやってこられました。

漢方では、胃腸とその働きを「脾胃」といい、自然から生命エネルギーを取り入れる役割をもった大事な臓器として重要視しています。私たちは食事の前に『いただきます』と唱和しますが、まさに『自然界のエネルギーをいただきます』といっているのでしょうね。 漢方ではこうしたエネルギーを「気」と申します。

この気という言葉、私たちも日常生活でよく使います。元気、気力、やる気、本気など。こうした言葉には何かエネルギーを感じますね。また「気分」「気落ち」「気短か」など。こうした言葉は精神状態を表していますね。また、「空気」「蒸気」「気球」など。こうした言葉は気体を表していますね。なんだか“気”という言葉にはパワーがありそうです。

この『気』、昔は『氣』というこちらの字を書きました。なんだかお米を食べないとパワーが出ない、そんな意味合いがありそうですね。

そこで、A子さんには朝・昼・晩三食のうち、せめて一食はご飯を食べることを指示しました。そして、次の事をお話しました。

  • 胃腸の働きを良くする事が健康の土台作りになる。
  • 消化吸収が良くなって、大地のパワーを十分に得て、体調が良くなる
  • そうすれば気分も良くなり『気うつ』も解消していくこと。
  • 粘膜系統に栄養が回り花粉症も改善の方向に向かう

こんな事をお話して、【命祐(めいゆう)】という漢方薬をお渡ししました。 A子さんは漢方薬をきちんと服用し、食養生も守っておられます。氷のように冷たかった手も少し温まってきたそうです。私の目から見ても少し血色がよくなってきました。

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