漢方的な考え方

心身一如

純情な青年Aさんは、ある時、体が無性に痒くなりました。そこで、じんましんのお薬を差し上げたのですが、あまり良くなりません。二回、三回とお話するうちに打ち解け、ボソボソと話をしてくれるようになりました。どうやら失恋をされた様子。それ以来かゆくなったとか。

 今は「モトカレ」「モトカノ」という言葉があるように、すぐに付き合ったり別れたりする時代です。たとえ別れたとしてもあっけらかんとしているのですが、彼は真面目な青年でかなり落ち込んでいました。そこで、ストレスを解きほぐす漢方薬とじんましんのお薬を併用してもらいました。そうしたところ、気が楽になり、彼の気持ちも切り替わり、カユミが治まりました。

 Bさん。ぎっくり腰が起こりました。ある会社の次長さんです。最近、昇進したばかりで毎日緊張して椅子に座っておられるようです。文字通り、「背筋をピンと伸ばして」 坐っておられるようすです。会社は小部屋ではなく、最近流行りのその階丸ごとワンフロアが支店になっており、あちこちから注目を浴びるそんな作りだそうです。それですから、腰の回りの筋肉も緊張して相当固くなります。それで、そこに来ている血管も圧迫されます。こうした状態では酸素と栄養もうまく運ばれません。老廃物も処理できません。こうした時、何かの拍子に、急に腰に激痛が走りました。

 そこで漢方の出番です。心身一如の考えの元に総合的に治します。Bさんにも痛みを取る漢方薬と共にストレスを和らげる漢方薬をお渡ししました。これを飲んでいただいたところ、『椅子に柔らかく座る』というのは変な表現ですが、何事も硬さが取れて“痛み”が和らいで来ました。

 漢方には心身一如という考え方があります。心と身体は切り離して考えることは出来ない。お互いに関連しているという考え方です。それですから、治す場合もこの事を踏まえて治療に当たらなければなりません。漢方には気剤(気の滞りを解消する)、脾胃剤(消化吸収)といったお薬がありますので、体力をつけつつ、ストレスを解消する。ストレスを和らげつつ体調を整える。こんな治療が出来ます。これが漢方の特徴です。

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ふやき本店

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